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内田伸子著『子どもの見ている世界』感想|0〜6歳の育児で実践すべきこと

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久しぶりにまとまった時間が取れて読みたかった本をやっと読むことができたので、備忘も兼ねて感想を記します。

今回読んだ本は 子どもの見ている世界 誕生から6歳までの「子育て・親育ち」内田伸子著 です。

子どもの見ている世界 誕生から6歳までの「子育て・親育ち」 [ 内田 伸子 ]

価格:1760円
(2024/8/22 16:30時点)
感想(1件)

読んだきっかけ

子育てをしていると、ふと「子どもが何を考えているのか、どんな世界を見ているのか」が分からなくなる瞬間がありませんか?私も、何度も同じことを伝えているのに繰り返される行動にイライラしてしまったり、つい強く叱ってしまったり。その後、寝顔を見ながら「きっと思うことがあってやったんだよね」「そんなに言わなくてもよかったのに」と反省する日々が続いていました。私にもあった子ども時代なのに、もうどんな世界を見ていたのか思い出せないな、「今娘の見ている世界って、どんなものなんだろう?少しでも分かればもっと寄り添えるかも!」と思い、手に取ったのがこの本です。

概要

『子どもの見ている世界』は、子どもの誕生から6歳までの発達と、その過程で親がどのように関わり、子どもと共に成長していくべきかを探求した一冊です。著者である内田伸子先生は、発達心理学の専門家として、科学的な研究に基づいた子どもの成長過程についての洞察を提供し、親としての役割や責任について深く考えさせられる内容を展開しています。

主要なテーマ

  1. 子どもの視点の理解
    本書では、子どもがどのように世界を捉え、どのように経験を通じて学び成長していくのかを親に向けて説明しています。幼少期の子どもは、大人と異なる視点で物事を見ており、その独自の世界観を理解することが、健全な親子関係の基盤となると述べています。
  2. 発達心理学の基礎
    内田先生は、誕生から6歳までの子どもの発達段階を、発達心理学の観点から詳しく解説します。言語の発達、社会性の発展、感情の成熟など、各発達段階で親がどのように関わるべきか、具体的な事例を通じて理解を深めます。
  3. しつけと教育のアプローチ
    本書では、子どものしつけに関するさまざまなアプローチが紹介されます。特に「共有型しつけ」と「強制型しつけ」の違いについて詳しく説明されており、どちらが子どもの発達にとって有益であるかを、心理学的根拠に基づいて論じています。
  4. 親の成長
    子育ては、親にとっても成長の機会であると強調されています。子どもと接する中で親がどのように学び、成長し、柔軟に対応していくべきかが描かれており、親自身が成長することで、より良い子育てが可能になると説いています。
  5. 実践的なアドバイス
    本書は、理論だけでなく、親が日常生活の中で取り入れられる実践的なアドバイスも豊富に提供しています。子どもの発達を促進するために、どのような活動やコミュニケーションが効果的であるか、具体的な提案がなされています。

本書を読んでの感想

子どもとの触れ合いと共にできる経験する機会をもっと大切にしようと改めて思いました。特に印象的だったのは、「50の文字を覚えるよりも100の『なんだろう』を育てたい」という言葉です。親としては、どうしても早期教育や勉強に重きを置きがちですが、それよりもまずは子どもの日常の中での「なんで?」や「不思議だな」という感覚を育み、そしてその答えを親がなんでも答えて教えてしまうのではなく、子どもが自ら答えを導き出したり、発見したりできるようにする余白を持てるようにしたいなと思いました。

また、早めに子どもには英語を習わせようと思う親も多いと思います。私もそう思う親のひとりですが、内田先生は「外国語を身につけるには、まず母語の土台がしっかりしていることが大切だ」と説いています。これは、英語を勉強する上で私自身も共感する部分であり、結局は考える力や思考の深さ、語る中身があってこそ、言葉の習得が意味を持つのだと再確認しました。母語である日本語は大事にしつつ考える力は育みたいと思いますが、異文化に触れる理解するという点では幼少期から英語に触れる機会はあってもいいと私は考えているので、ゆるゆるやっている英語の歌の掛け流しなどは今後も続けようと思います。

また、この本ではしつけの方法についても考えさせられました。しつけには「共有型」と「強制型」があり、どちらを選ぶかで子どもの成長に大きな影響を与えるといいます。私が理解したそれぞれの違いを簡単に記すと、共有型しつけは、子どもの感情に寄り添いながら子どもが考える余地がある一方、強制型は制限をする言葉が多く使われ、親の言う通りに子どもは動かざるを得なくなるというものです。そしてそのうち親の顔色を伺うようになってしまい、主体的に動けなくなるとのことです。自身の行いを振り返ってみると、共有型に当てはまるとは思うものの、コップに牛乳が入っている時にひっくり返して床にこぼれた時や、陶器のお皿を落とした時などつい「なんでこぼすの?やめてー」や「落とさないでよ」が第一声になりがちかもと思いました。今後は怒るのではなく、「こぼれちゃったね。一緒に拭こうか」や「大丈夫だった?」とまずは子どもの気持ちに寄り添える第一声を発せられるように心がけようと思いました。

さらに、この本を読んで再認識したのは、他人と子どもを比べることの無意味さです。私たちは、つい他の子どもと自分の子どもの成長を比べ、これができない、あれができていないと焦りがちですが、内田先生は「子ども自身の成長を褒め、励まし、視野を広げることが大切だ」と教えてくれます。子どもが安心して成長できるための「安全基地」として常に存在できるよう、私自身も日々の忙しさに追われず、心に余裕を持つことが大事だと再認識しました。

まとめ

『子どもの見ている世界』は、子どもの成長において親が果たすべき役割や責任を深く理解するための重要なガイドです。科学的な知識と実践的なアドバイスがバランスよく盛り込まれており、子育てに悩む親や、子どもとの関係を見直したいと考えている親にとって、有益な一冊となっています。

子どもの見ている世界 誕生から6歳までの「子育て・親育ち」 [ 内田 伸子 ]

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